ノドの違和感
特にノドが痛いというわけではなく、ノドの違和感が続いて「がん」を気にされる方が多い病気です。
症状が強いにもかかわらずノドをいくら調べても原因がはっきりしない場合を「咽喉頭異常感症」といいます。ヒステリー球とも言って、ストレスによってノドの筋肉が異常に収縮してノドの違和感が生じやすいと考えられています。
自律神経失調症や心身症などの精神的なものや、女性に多いことから更年期障害などとの関係も示唆されています。
症状
ノドの詰まった感じ、つかえた感じ、いがいがする、ひっかかる、しめつけられる、ひりひりする、タンがノドにへばりつく、異物感、圧迫感などさまざまです。
原因
- 腫瘍によるもの
- 炎症性疾患(咽頭炎、喉頭炎)
- 膿栓によるもの(扁桃に米粒のようなかすがたまる)
- 副鼻腔炎による後鼻漏(粘調な鼻水がノドに流れる
- ノドのアレルギー(ハウスダストや花粉による)
- 逆流性食道炎(胃酸のノドへの逆流によるげっぷ、胸やけ)
- 甲状腺疾患
- 口腔内の乾燥(加齢による唾液の減少)
- ストレス等の精神的要因
- 酒、たばこ
診断
鼻から細い管を入れてノドをみる内視鏡を用いての咽頭、喉頭の検査や頸部の触診(リンパ腺や甲状腺の腫れ)
治療
明らかな原因があれば、その原因を取り除く治療を行います。
炎症性の場合は抗炎症剤の投与、心因性の場合は抗不安剤や漢方薬(半夏厚朴湯など)、逆流性食道炎には胃酸を抑える薬(PPI)の投与、喉頭アレルギーによるものは、抗アレルギー剤、後鼻漏には副鼻腔炎の治療、ノドの乾燥には、マスク、うがい、頻回な水分摂取と加湿が必要です。腫瘍性病変に対しては総合病院へご紹介致します。
*原因が後鼻漏(鼻水がノドに流れて、ノドに張り付いた感じ)の場合、慢性上咽頭炎によることもあります。当院では上咽頭擦過療法(Bスポット、EAT療法)を行っております。
*原因が膿栓(臭い玉、におい玉)によるノドの不快感、口臭の場合、当院では特殊な吸引管で除去を行っております。